競争入札参加資格とは

入札に参加するにあたり、どのようにして参加したらよいのでしょうか? また、参加するにあたり、どのような要件が満たされている必要があるのでしょうか?
今回は、実際にこれから入札に参加しようと思っている方に向けて、入札参加準備に関する事項をご説明します。

そもそも、広く入札希望者を募ることで、公平に競争させながら、予算を抑えることのできる「入札」ですが、本当に「誰でも」入札に参加できるようになってしまうと問題も生じます。
例えば、単に「価格」のみで落札業者を選定したとしたら、案件を受注したいがために常識外の金額での入札を行った上で、利益確保のために粗悪な請負を行うような業者に発注を行ってしまう可能性もあります。その内容が仮に公共工事であり、手抜き工事など行われれば人命に影響が出る恐れもあります。そのため、劣悪な業者は入札参加の段階で排除する必要があります。

ここまで劣悪なケースは稀だとしても、業務の内容によっては難易度の高い内容になる場合もあるため、実績のない入札者または実行可能性の低い入札者に「入札価格が低かったから」という理由のみで発注することは懸念が残ります。

そこで、発注者である発注機関は、入札者を募るにあたり、入札の参加資格要件を設定し、入札の参加者を制限しています。「この資格を有する者に対してのみ入札参加を認める」とすることで、健全かつ、公平な競争という要件を設定しています。

入札参加資格には大きく分けて二種類あります。一つは発注機関が発注機関ごとに交付する長期的な資格「競争入札参加資格」(後述1)、もう一つは入札案件に沿った条件を満たしていることを確認するために案件ごとに設けられている資格「各案件の参加資格」(後述2)です。

入札参加

競争入札参加資格とは

発注機関によって呼び方は異なりますが、一般的に「競争入札参加資格」と称されるものです。案件単位ではなく発注機関単位で登録する資格です。

競争入札参加資格の種類

競争入札参加資格は、基本的に発注機関ごとに申請を行い、問題ないと判断された業者について「入札参加資格者名簿」に登録されます。

競争入札参加資格は「建設工事」「測量等」「物品」「役務」の4つの契約の種類別に登録されることが多く、経営状況、経営規模、技術的能力、営業資格、その他客観的事項について審査され、点数化によって等級(A・B・C・D等)に格付けされます。格付けされた等級によって、参加可能な案件の予定価格の大きさや案件の難易度等が制限されます。

  • 建設工事:土木工事、建設工事、電気工事、河川しゅんせつ工事といった土木建築に関する工事
  • 測量等:測量、建設コンサルタント、地質調査、補償コンサルタントといった、建設関連業の業務
  • 物品:プラスチック製品類・印刷・電子計算機類・事務用品類といった、物品の製造、物品の販売、物品の買受け
  • 役務:広告・製図・調査・情報処理・翻訳・ソフトウェア開発といった、役務の提供等

 

※競争入札参加資格は基本的には各発注機関ごとに申請をして登録されますが、官公庁・独立行政法人等の「物品」「役務」においては、「全省庁統一資格」という共通の入札参加資格があり、「建設工事」「測量等」については国土交通省による「インターネット一元受付」を行っています。また、県によっては県内の市区町村全ての入札参加資格を取りまとめ、県の競争入札参加資格を有すれば県内全ての市区町村の入札に参加可能な場合もあります。

競争入札参加資格を有することは、入札に参加する前提条件となりますが、審査に時間がかかったり(数週間~数か月)、申請を受け付けている期間が限られている発注機関もあります。入札に参加する可能性のある発注機関には、時間の余裕をもって、競争入札参加資格の申請をしておくことで、いざ参加したい入札案件が公示されたときに、余裕をもって入札の準備をすることができます。

競争入札参加資格を取得するために必要な書類について

提出しなくてはならない書類は発注機関や契約の種類によって異なりますが、多くの発注機関に共通するような書類もあります。

例えば、以下の書類が代表例として挙げられます。

  • 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)(※個人事業主の場合は身分証明書)
  • 印鑑登録証明書
  • 各種税金に係る納税証明書
  • (資格が必要な事業においては)営業の許可証
  • 経営事項審査結果通知書

 

競争入札参加資格を申し込むにあたり、費用は掛かりません。多くの発注機関の競争入札参加資格の取得を行い、参加する入札案件の選択幅を広げておくことが契約成立の鍵となります。
また、公的な書類には有効期限があり、発行日から3ヵ月以内が原則ですので、無駄にならないよう取得日に注意しましょう。

競争入札参加資格の申請方法

競争入札参加資格を申請する方法は、インターネットによる申請・郵送・持参の3つの方法があります。発注機関によって異なりますので、申請方法については各発注機関が公開しているマニュアルや記載要領を確認することが必須となります。

入札について不安がある場合や、大規模なプロジェクトが控えている等、人員削減で人手が足りないときなどは行政書士事務所に前もって依頼をするのも一つの方法です。

競争入札参加資格の有効期限

競争入札参加資格は、必ずしも入札を行うたびに申請しなければならないものではありません。一度資格を取得できれば、「有効期限内」であり、同じ入札者で、かつ同じ「名簿に掲載されていること」が条件として求められている案件であれば、何度でも入札に参加することが可能です。

競争入札参加資格の有効期間は、一般的に2~3年前後とされているものが多いです。しかし、発注機関によって更新(継続)の申請受付期間は異なりますので、各発注機関のWebサイトや郵送される更新案内を確認し、更新資料の提出期限についてもしっかり確認しておきましょう。

各案件の参加資格

「競争入札参加資格」は発注機関ごとの参加資格でしたが、「各案件の参加資格」は入札案件ごとに求められる参加資格であり、保有する技術資格や具体的な受注実績などが求められます。

「各案件の参加資格」は、入札とはでご説明した、入札の概要及び詳細を明記した「入札公告」、「入札説明書」及び「仕様書」に記載されています。

「各案件の参加資格」の具体例は、以下のようなものがあります。

  • 発注機関が発行している競争入札参加資格の等級
  • 類似案件を請け負った実績
  • ISO等サービスの品質に係る認証
  • 作業要員が保持する資格
  • 案件業務の実施体制
  • 本店や支店の所在地

 

上記の入札参加要件を満たしていることを証明する書類等を、入札資料に記載の装丁で、定められた期日までに提出します。それらが発注機関が「入札説明書」や「仕様書」にて求めている要件を満たしている場合、該当案件の入札に参加することができます。

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